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2008年07月19日
いくつもの週末
後輩が、mixiで感想をあげていて、
なんだか共感できてしまったので、自分も読んでみました。
『いくつもの週末』(江國香織著)
江國さんと旦那さんが結婚して3年目くらいの時に書いたエッセイ集。
自分はまだ結婚していないけれど、「結婚って、こんなに不思議なものなんだなあ」ということを実感しました。
一番面白かったエピソードはあれかな。
結婚するまでは、お互いがお互いに会いたいからデートをしていたんだけれども、
結婚したとたん、お互いが一緒にいることが当たり前になって、
「本当にこの人は、自分と一緒にいたいから、ここに戻ってきたのだろうか」という
疑問が吹っ切れなかったという江國さんの回想。
でも、年月を経るにしたがって、それがだんだん当たり前になってくると、
夫婦喧嘩は日常茶飯事だけれども、旦那さんがいないとさびしくなって、
夜はつい、ひっついて寝てしまうという江國さん。
あとがきで、ある人が書いていたけれど、結婚を意識したことがない人は結婚したくなって、逆に、結婚したいと思っている人は結婚したくなくなる危険なエッセイ集。
でも、くだらない日常の中に、こういうドラマが隠れているんだなあということを
気づかせてくれて、これを読んだ二日間の通勤電車の中は、
なかなかいい時間でした。
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(推理小説が結婚後好きな理由として)
『最後にはちゃんとけりがつく。たぶん、けりのつかない場所に不慣れだからなのだろう。私はときどきけりに焦がれる。』
『夜中の雨はとくに爽快なので、ベッドに膝をついて寝室から存分に眺める。雨に洗われた、つめたく気持ちのいい空気が肺いっぱいに流れ込む。
「さむい」
うしろで寝ている夫がもぞもぞと動き、小さな声で言う。ごめん、と、私も小さな声で言い、窓を閉めると、布団にもぐって夫にくっついて寝る』
『花びらをみあげながら、来年もこのひとと一緒に桜をみられるかしら、と思う。
(中略)
来年もこのひとと一緒に桜をみる★可能性がある★。そのことがとても希望にみちたことに思えて嬉しい。そうして、それは勿論一緒に桜をみない可能性もあるからこその嬉しさだ。物語が幸福なのは、いくつもの可能性のなかから一つが選ばれていくからで、それは私を素晴らしくぞくぞくさせる。』
⇒確かに。トラブルや偶然も含めて、幸せというのでしょう。
『でも、私は都合よく思うのだけれど、寛容などというものは、夫婦の一方が持っていればいいのではないかしら。両方が持っていたらかえって困るかもしれない。』
⇒この江國さんのさっぱりした開き直り、好きです。
(男女の身勝手さを比較するくだりで)
『それはたとえば、何かを主張するのに結果がどうなろうと知ったことじゃない、というのが女の身勝手さであるのに対し、結果だけは正確に見据えて、あとはまあ知ったことじゃない、と考えるのが男の身勝手さであるのと似ている』
⇒わかる。その通り。男は、最低限は確保しようとするずるがしこい動物です。
投稿者 zackie : 2008年07月19日 16:56
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