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2008年04月27日
チェスト
先日は、自分の誕生日でした。
彼女が、せっかくの誕生日なので、僕のルーツを垣間見ることができるようなイベントにしたいということで、鹿児島の遠泳を題材にした、『チェスト』という映画を横浜まで見に行きました。
『チェスト』というのは、鹿児島の言葉で「がんばれ!」ということを意味する言葉です。運動会で応援するときなどに、『チェストいけ!』といった感じで使われます。鹿児島の一部の小学校では、毎年夏に、錦江湾という鹿児島市と桜島を挟む湾を泳いで渡る行事があります。距離にして、約4km。その行事を扱った映画でした。
※ちなみに、僕のいた小学校では遠泳はなく、残念ながら、泳ぐ機会はありませんでした。パンフレットによると、一般の大人が参加できる大会もあるようですね。
シーンの中で、天文館や鹿児島水族館、あるいは、桜島桟橋など、なじみの風景がたくさん出てきて、とても懐かしい気持ちになりました。生徒のお父さんを演じる高嶋さんは、もともと鹿児島出身ではないかと思うくらい、うまく演じていましたね。
(※以下、映画の内容に少し触れますので、見るのを楽しみにされている方はご注意を!!)
ストーリーの中で特に興味深いと思ったのは、東京三鷹市から来た転校生が遠泳を見る目でした。「○○君も、遠泳に参加するよね?」という問いに対して、「遠泳は、自由参加なんですよね?僕はそういうのには興味がありません」という態度をとった転校生。
そんな転校生に対し、クラスメートは怪訝な目を向けますが、実は、彼には重い過去が。鹿児島に転校する前に、お父さんが自殺をしてしまったのです。会社の不祥事の責任をとった形での自殺でした。
「お父さんは会社のためにがんばってきたはずなのに。がんばることは本当に大切なことなの?」
遠泳の話を振られたとき、きっと、少年の中でそんな疑問がわいていたに違いありません。
最終的には、鹿児島の人たちの温かい気持ちに支えられて、少年の心も変わってきて、遠泳に参加することになるのですが、監督のこういう描き方は、私としては非常に興味深いものでした。
監督はどこの出身の方なのかよく知りませんが、きっと、初めて遠泳という行事を見た人たちは、少なからず戸惑いを覚えることでしょう。自由参加なのに、どうしてそこまで一体となってやり遂げようとするのか、疑問を持つことでしょう。
そういうもやもやが、転校生に反映されていたようが気がしてなりません。
そして、賛否両論あるかと思いますが、一因として、鹿児島という風土の中に、「がんばることを是」とする考え方が強くあるような気がしています。
18歳のときに、大学に入学するために東京までやってきた際、東京という土地に育った人たちと接して、「あ~、この人たちは、すごく『うまく』生きてるなあ」という感覚を受けたことがありました。
何かに縛られることなく、友人関係もあくまでフラットに。費用対効果を常に意識して。
そういう雰囲気に対して、誰かに愚痴をいったような記憶もあります。
今では、東京の考え方にすっかり慣れてしまい、逆に、さっきの転校生のような発言を聞くと、「確かに、言われてみるとそうだな」と、冷静に見ることもできるようになりましたが、当時の自分は、まだ熱かったんでしょうね。(苦笑)
鹿児島のチェスト的な考え方も好きだし、今後も、遠泳が続いていってほしいなと思う一方で、サラリーマンとしては、転校生のように、うまく生きていくこともやはり忘れちゃいかんなと思うところです。
投稿者 zackie : 2008年04月27日 15:24
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